【保存版】ピロリ菌のすべて:検査・治療から再感染リスクまで徹底解説

医療

胃がもたれがちで検査をしたら「健康診断でピロリ菌がいると言われた」。 そんなことを見聞きした経験はありませんか?

「ピロリ菌といわれても?聞いたことがあるぐらい」

「胃にいるの?胃の中はなんでも溶けちゃう環境でしょ。」

「別に症状もないから、悪い奴じゃないんじゃないの?」

「胃がんになっちゃうの?」  など疑問があると思います。

このページだけで全ての疑問が解消しますので、安心してください

日本人の多くが感染していると言われるピロリ菌

実は、胃がんの最大の原因であることが分かっています。

しかし、正しく検査し、治療(除菌)すれば、そのリスクを大幅に下げることができます。

この記事では、ピロリ菌の基礎知識から、検査方法除菌治療の流れ、そして気になる再感染について分かりやすく解説します。


ピロリ菌ってなに?なぜ怖いの?

ピロリ菌は、胃の粘膜に住みつくらせん状の細菌です。

強力な胃酸の中でも生きられる特殊な酵素を持っています。この酵素のおかげで胃の中でも生存できる細菌となっています。

現在日本人の感染者はおおよそ3000万人ほどです。年代別では50歳代以上で60%前後の感染率です。

以降は徐々に減少し、30~40歳代では30%程度、10~20歳代では10%程度まで低下しています。

生活環境の変化、および除菌治療の広がりによって、これからさらに感染している人は減っていくものと推察されています。

放置するとどうなる?

ピロリ菌に感染していると、胃の粘膜が常に炎症を起こしている状態(慢性胃炎)になります。

これを放置することで、以下の病気のリスクが高まります。

  • 胃がん(感染者のリスクは非感染者の約5倍以上と言われます)
  • 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
  • 萎縮性胃炎
  • 胃MALTリンパ腫

重要: ピロリ菌を除菌することは、将来の「胃がん予防」に最も効果的な手段の一つです。


どうやって調べるの?(検査の種類)

ピロリ菌の検査には、大きく分けて「内視鏡(胃カメラ)を使う方法」と「使わない方法」があります。

A. 内視鏡を使わない検査(手軽・負担が少ない)

負担が少なく、健康診断や除菌後の判定でよく使われます。

尿素呼気試験(除菌前の検査・除菌後の確認としての検査でも推奨)

検査薬を飲んで、吐いた息を調べる方法。精度が高く、除菌できたかどうかの判定によく使われます。

今現在の胃にピロリ菌が存在するかを確認できる方法です。

抗体検査(血液・尿)(検診などで疑いをかけるときに推奨)

血液や尿の中に、ピロリ菌に対する抗体があるかを調べます。

これは、「ピロリ菌がいたことがある」という検査になるので、現在もピロリ菌が存在しているかはこの検査だけでは判定できません

また除菌治療をしても、抗体がなくなるまではかなりの時間がかかり、国立がん研究センターのデータでは、除菌後1年未満で抗体価が76.8%減少、6年以上で91.5%減少することが報告されていますが、

完全な陰性化までさらに時間を要する場合もあります。

抗体が陽性であっても、まだピロリ菌が生きて体内に存在しているかはわからないケースがあるということです。

便中抗原検査(除菌後の検査として推奨)

便の中にピロリ菌の一部が含まれているかを調べます。

便の検査であり、やや煩雑で時間もかかりますが、除菌後の判定に使用するには一番手間が少ない検査方法です。

B. 内視鏡を使う検査(胃カメラ時)

胃の組織を少し採取して調べます。

  1. 迅速ウレアーゼ試験: 採取した組織を反応液につけ、色の変化を見ます。
  2. 鏡検法・培養法: 顕微鏡で見たり、菌を培養して確認します。

内視鏡検査で胃の粘膜を直接確認できるため、ピロリ菌が現在存在しているという証明によく利用されます。

ただし、あくまで胃の一部を採取して検査をするため、その場所にたまたまピロリ菌がいなかった場合は、偽陰性となってしまうことがあります。


治療はどうするの?(除菌治療の流れ)

治療はシンプルで、**「1週間、薬を飲むだけ」**です。 手術や入院の必要はありません。

1次除菌(最初のトライ)

以下の3種類の薬を、朝・夕の1日2回、7日間飲み続けます。

  • 胃酸を抑える薬 × 1種類
  • 抗菌薬(抗生物質)× 2種類

成功率: 現在の薬では、約80〜90%の方が1回目で成功します。

2次除菌(1回目がダメだった場合)

もし1次除菌で失敗しても、諦めないでください。抗菌薬の種類を1つ変えて、再度7日間服用します。 ここまで行うことで、97%以上の方が除菌に成功します。

注意点(副作用): 服用中、一時的にお腹が緩くなったり(下痢)味覚がおかしくなったりすることがあります。

基本的には飲みきることが重要ですが、症状がひどい場合は医師に相談しましょう。


除菌したのにまた感染する?(再感染について)

「せっかく除菌したのに、また感染したらどうしよう」と不安になる方も多いです。

大人はほとんど再感染しない

ピロリ菌は免疫機能が未発達な幼少期(5歳くらいまで)に、親からの口移しや・上下水道および井戸水などを介して感染することがほとんどです。

免疫が確立した大人が日常生活で再感染する確率は極めて低く(年間1〜2%未満)、キスや食器の共有などを過度に心配する必要はありません。

再感染時は、免疫機能が反応するために急性の胃炎や胃潰瘍の症状がでますが、慢性胃炎の状態に移行するかは頻度が少ないこともあり、まだはっきりとしていません。

「再陽性」には注意

ただし、除菌判定の検査で「陰性(いなくなった)」と出ても、ごくわずかに菌が残っていて、数年後に再び増殖して発見される(再燃)ケースが稀にあります。 そのため、除菌成功後も定期的な検診は大切です。

除菌後はもう心配いらない?

ピロリ菌を除菌したとしても、まったく正常な胃と比べると、胃がんのリスクは高くなっています。

そのため、ピロリ菌を除菌した後でも定期的な胃カメラを受けるようにしましょう。

除菌した次の年は、胃カメラを受けるようにした方が望ましいです。

その状態を確認してから、今後の胃カメラの期間を相談していくようにしましょう。


まとめ:自分の胃を守るために

ピロリ菌は「感染しているかどうか」を知ることが第一歩です。

  1. 50歳以上の方は感染率が高いため、一度は検査を受けましょう。
  2. 若い世代でも、胃の不調が続く場合は検査が推奨されます。
  3. 除菌治療は1週間の服薬で済み、胃がんリスクを確実に下げます。
  4. 除菌後も、定期的な内視鏡検査を受けて、胃の健康状態をチェックしましょう。

「もしかして?」と思ったら、消化器内科を受診してみてください。その行動が、将来のあなたを救うことになります。

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