尿酸値が高いといわれた時に読んでください:尿酸値が高いと言われたら?原因・食事・放置するリスク・薬の種類まで徹底解説

医療

健康診断の結果で「尿酸値」の項目にチェックがついていませんか?

「痛風になる」というイメージが強い尿酸値ですが、実は痛風以外にも恐ろしい病気の引き金になることがあるのはご存じでしょうか?

「ほっといてもたかが痛風、痛くなるだけでしょ?」

「多いもの食べすぎただけだから。」と軽く考えたり

「どんな食べ物が悪いの?やっぱりビール?」

「薬以外で何か下げる方法は?」といった疑問点が出ると思います。

このページだけで全ての疑問が解消しますので、安心してください

この記事では、尿酸値が上がる原因から、今日からできる食事対策、そして放置した場合の危険性について分かりやすく解説します。


そもそも「尿酸値が高い」とは?

血液中の尿酸の濃度が 7.0mg/dL を超えると、「高尿酸血症」と診断されます。

尿酸は体内で作られる老廃物の一種ですが、一定量までは抗酸化作用など良い働きもします。

しかし、増えすぎると血液に溶けきれなくなり、結晶化して関節や臓器に蓄積していきます。

なぜ高くなるのか?(主な原因)

尿酸値が高くなる原因は、大きく分けて3つのタイプがあります。

  1. 作られすぎタイプ(産生過剰型)
    • 食べすぎ、飲みすぎ、激しい運動、ストレスなどにより、体内で尿酸が過剰に作られる状態です。
  2. 出にくいタイプ(排泄低下型)
    • 腎臓の機能低下や体質、肥満などにより、尿酸を尿として外に出す力が弱まっている状態です。(※日本人に一番多いタイプです)
  3. 混合タイプ
    • 上記の両方が合わさっている状態です。

放置するとどうなる?(3つのリスク)

「痛風にならなければ大丈夫」と思っていませんか? それは大きな間違いです。

高尿酸血症を放置すると、以下のような深刻な状態を招く可能性があります。

① 激痛が襲う「痛風発作」

ある日突然、足の親指の付け根などが赤く腫れ上がり、風が吹いただけでも痛いほどの激痛に襲われます。

これが「痛風発作」です。結晶化した尿酸が関節で炎症を起こすことが原因です。

一番有名な症状で、血液中の尿酸の濃度が 9.0mg/dL以上になると発症リスクが急上昇するといわれています。

② 腎臓が壊れる「腎障害・尿路結石」

尿酸は腎臓を通って尿として排出されます。

尿酸が多すぎると腎臓に負担がかかり、機能が低下します(痛風腎)。

また、尿の通り道で結晶化すると「尿路結石」になり、背中や脇腹に激痛が走ります。

③ 命に関わる「動脈硬化・心疾患・脳卒中」

近年の研究で、尿酸値が高い状態が続くと血管が傷つきやすくなり、動脈硬化が進むことがわかっています。

これにより、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高まります。

ポイント: 尿酸値が高いことは、高血圧や糖尿病、脂質異常症といった他の生活習慣病を合併しやすいサインでもあります。


尿酸値を下げる「食事」と「生活習慣」

尿酸の元になる物質を**「プリン体」**と呼びます。これを多く含む食品を避け、尿酸を出しやすくする食事が重要です。

【避けるべき】プリン体が多い食品・飲み物

プリン体は「旨味成分」「細胞の核」に多く含まれます。

食品カテゴリー具体的な食品例(要注意!)
内臓系・肉類鶏レバー、白子、アン肝、砂肝
魚介類・干物マイワシの干物、カツオ、エビ、イカ
アルコールビール(特に多い)、紹興酒

注意: アルコール自体に「尿酸を作らせ、排泄を止める」働きがあります。「プリン体ゼロ」の発泡酒や、焼酎・ウイスキーならいくら飲んでも良いわけではありません。飲みすぎ自体がNGです。

【摂るべき】尿酸値を下げる食品・習慣

  • 1日2リットルの水を飲む
    • 尿の量を増やし、尿酸を洗い流すことが最も効果的です。
    • 水やお茶でこまめに水分補給をしましょう(ジュースやスポーツドリンクは糖分が多いのでNG)。
  • 野菜・海藻・きのこ
    • 尿をアルカリ性に傾け、尿酸を溶けやすくしてくれます。
  • 乳製品(牛乳・ヨーグルト)
    • 低脂肪の乳製品には、尿酸の排泄を促す効果があると言われています。

尿酸値を下げる薬の「2大分類」

① 尿酸生成抑制薬(作るのを抑える)

体内で尿酸が過剰に作られるのをブロックする薬です。

  • 仕組み: 尿酸を作る酵素の働きを邪魔して、生産量を減らします。
  • 主な成分名(代表的な製品名):
    • アロプリノール(ザイロリック など): 古くからある薬。
    • フェブキソスタット(フェブリク): 現在の主流。腎臓が悪くても使いやすい。
    • トピロキソスタット(トピロリック、ウリアデック)

② 尿酸排泄促進薬(出すのを助ける)

腎臓に働きかけて、尿酸を尿として体の外へ出しやすくする薬です。

  • 仕組み: 尿酸が体内に戻されるのを防ぎ、尿への排出を促します。
  • 主な成分名(代表的な製品名):
    • ベンズブロマロン(ユリノーム など)
    • ドチヌラド(ユリス): 新しい薬で、他の薬との飲み合わせの影響が少ないとされる。
    • プロベネシド

薬を選択する「3つの理由」

医師は、ただ数値を下げるだけでなく、患者さんの体質やリスクに合わせて薬を選びます。

主な判断基準は以下の3つです。

理由①:高尿酸血症の「タイプ」に合わせる

尿酸値が高い原因が「作りすぎ」なのか「出にくい」のかを検査(尿検査など)で調べ、その逆の作用を持つ薬を選びます。

タイプ特徴選ばれる薬
産生過剰型体内で尿酸を作りすぎている① 生成抑制薬
排泄低下型腎臓から尿酸を出す力が弱い
(日本人の約6割がこのタイプ)
② 排泄促進薬
混合型上記の両方どちらか、または併用

理由②:「尿路結石」があるかどうか

これが非常に重要です。

  • 尿路結石がある(または過去にあった)人の場合:
    • 「排泄促進薬」は避ける傾向にあります。
    • 理由: この薬を使うと、尿の中に尿酸がたくさん出てくるため、尿が濃くなり、さらに結石ができやすくなってしまうからです。
    • そのため、「生成抑制薬」が第一選択になります。

理由③:「腎機能」の状態

腎臓の機能が低下している場合、薬の使い分けが必要です。

  • 一部の「排泄促進薬」は、腎機能が悪いと効果が出にくいことがあります。
  • 「生成抑制薬」の中でも、フェブキソスタットなどは腎臓ではなく肝臓で代謝されるため、腎機能が低下している患者さんにも比較的安全に使用できるため、選ばれることが多いです。

(補足)セットで処方されることがある薬

尿アルカリ化薬(クエン酸製剤など)

  • 製品名: ウラリット など
  • 理由: 尿が酸性だと尿酸が溶けにくく、石になりやすいため、尿をアルカリ性に傾けて石を防ぐために飲みます。
  • 特に「排泄促進薬」を使うときにセットで出されることが多いです。


まとめ:今日からできる3つのアクション・薬を使う場合

尿酸値が高い状態は、体からの「生活習慣を見直して!」というSOSです。まずは以下の3つから始めてみましょう。

  1. 水をこまめに飲む(目標1日2L)
  2. 休肝日を作り、ビールやアルコールの量を減らす
  3. 腹八分目を心がけ、肥満を解消する

数値が極端に高い場合(9.0mg/dL以上など)や、すでに痛みがある場合は、食事療法だけでなく薬による治療が必要です。自己判断せず、必ず医師に相談してください。

なお薬を使う場合は、以下の種類から選択していきます。

  • 作るのを抑える薬(フェブリクなど):結石がある人、腎機能が心配な人、作りすぎタイプの人向け。
  • 出すのを助ける薬(ユリス、ユリノームなど):出す力が弱いタイプの人向け。ただし結石に注意。

重要な注意点:

痛風発作の真っ最中には、これら「尿酸値を下げる薬」を新たに飲み始めたり、急に量を増やしたりはしません。急激に数値が変動すると、かえって発作が悪化・長期化するためです。発作中は痛み止め(NSAIDsやコルヒチン)で炎症を抑えることが優先されます。

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